穫りたての新鮮野菜を消費者へ届けよう!と女性や高齢者など「多様な担い手」を中心に、地産地消を実践する 「食彩館」 とかぶらの里の新鮮野菜を、都会の消費者に一直線で供給する 「インショップ」 の2本立てで運営され、現在、管内農業の牽引役的存在となっている 直販センター事業 が、第30回日本農業賞「集団組織の部」でみごと大賞に選ばれました。


3月9日、NHKホールで行われた記念イベントには、130名の直販センター会員が出席。表彰式では、同運営委員会を代表して、委員長の北村俊雄さんと副委員長の富田久さんが、海老沢勝二NHK会長から表彰状を授与されました。

受賞にあたって  委員長 北村俊雄

この度は、日本農業賞大賞受賞を賜り、会員を代表しまして、日頃からの関係者各位のご厚情に対し、先ずもって厚く御礼申し上げます。直販事業は、強打者のいない野球チームのようなものだと感じました。JAが監督として的確な判断を下し、生産者が選手として、バントやヒットをつなぐ事で、強いチームに立ち向かって行けるのではないでしょうか。今回の受賞は、我々にとって、まだまだ第一段階のドアを開けたところだと思います。21世紀の農業を守るために、これから本当の挑戦が始まります。今後とも、より一層のご理解・ご協力をお願い申し上げます。

審査講評(抜粋)

金沢夏樹(東京大学名誉教授)
今回の審査に当たり、特に思ったのは、みなさんの経営の背後にJAの地道な営農指導の努力が、花を開いた事例が多かったことです。群馬県のJA甘楽富岡直販センター運営委員会の場合、中山間地域で新しい農業をするためには、衰退した農地を掘り起こさなければならない。そのために、地域の農地利用の現状を詳しく調べて、一つ一つ地図に起こしていく。こういった地図作りが、今日の出発点になっていると思います。このように地道でJAでなければ出来ないことを一歩一歩積み上げていく。この点は大変感心しました。

日本農業賞とは・・・ 日本放送協会(NHK)と全国農業協同組合中央会(JA全中)、JA都道府県中央会では、昭和46年度から共催で「日本農業賞」を創設し、新しい農業事例を選び表彰するとともに、その成果を全国に紹介しています。 日本農業賞は、日本農業の確立をめざし、意欲的に経営や技術の改善に取り組み、地域社会の発展に貢献している農業経営者と集団組織を表彰します。 そして、その成果を、NHKの放送等を通じて広く紹介することによって、農業に対する国民の理解を深めるとともに、地域社会の活性化につながる農業、国際競争力のある日本農業の実現に貢献するものです。

→日本農業賞に関しては こちら へ。


直販センター

国際化の進展、産地間競争の激化の中で、今後も中山間地農業として、又豊かな農村地域として生き残る為には、地域の恵まれた条件を生かし、消費者ニーズに適応した「安全・安心・新鮮」な農業生産と併せて、より体質の強い経営体の育成を図ることが、重要であります。
管内では、群馬県提案に基づき、大消費地への農産物供給基地として、基幹作物の振興はもとより少量多品目生産、高齢者や婦女子でも出来る「チャレンジ21農業」の営農類型を確立し、地域農業発展の為活動を実施しています。そのJAの直販機能の集約が直販センターであり、直販地場消費の中核となる学校給食等への新鮮安全安心な農畜産物の供給基地として位置づけています。

直販センターには、農協直営の直売店「食彩館」と量販店の店舗の中に設置されたJA甘楽富岡の直売コーナー「インショップ」の2つがあります。 「食彩館」は、生産者の地場生産のトレーニングセンターとしての役割と消費者の地場消費の掘り起こし、地域自給を高め生産者と消費者の交流の場という目的を持っています。「インショップ」もまた、生産者と消費者を直接結ぶという目的は同じですが、都市の消費を掘り起こし、都会での売れ筋商品を開拓するといった都市への直売ルートの開拓を目的としています。
そして生産者は、「新鮮な野菜を、自分や家族が食べるつもりで作った安心して食べられる野菜を安い価格で提供する」という基本理念を踏まえ、一人一人が丹精こめて作った野菜を「規格は不揃いだが、鮮度は抜群」と胸を張って出荷しています。
食彩館では、店内での生産者と消費者との情報交換で得た知識を、職員と一緒にすぐさま実践し、販売に役立てています。

インショップでも、都会の消費者のニーズによりマッチした生産品目の選択から、荷造り方法・商品アピール方法・家庭料理レシピ作成などの販売会議、青果担当者との総合検討会を定期的に実施し、産地と店が一体となった商品提供ができるように努めています。「自分の作った野菜を間近で買ってくれるのを見て、それを食べた消費者が、『おいしかったよ』と言ってくれることが、なによりも励みになります」そうに言って笑う生産者に、私たちもJA職員としての喜びを感じます。


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